令和6年3月6日
2024年2月27日付の徳島新聞に掲載された記事に関して当社の見解を述べさせていただきます。
記事には「契約通りの工事をせず、耐震性能を満たしていないと施主の女性が訴えている問題」とありますが、当社は「徳島県建築士会(以下県建築士会)による再調査において、対象となる住宅は耐震性能を満たしている。」と判断されたと認識しています。これは2023年11月12日付の徳島新聞に掲載された記事にもあるとおり、施主が徳島市、県建築士会及び当社に求めていた再調査に該当し、2024年1月19日付で県建築士会から徳島市に対して正式に報告をされています。
記事には「図面の改ざんについては否定した。」とありますが、当初から図面の改ざんの確証がないにもかかわらず、一方的な施主の主張を鵜吞みにして改ざんという記事を当社の社名入りで記載していることに憤りを感じています。
「完了検査時の図面では耐力壁の要件を満たす60センチ以上の幅があるようになっていた。」と、あたかも改修前と改修後の申請図面を意図的に変更したかのような内容となっていますが、改修工事の計画申請時の図面も完了検査時と同じ図面であり、計画申請時に54センチの壁としていたものを工事完了後の検査時に60センチ以上の壁の図面へと改ざんした事実はありません。
記事内には「実際の壁だと点数にできないと分かっていながら点数化したのでは」という施主の意見が記載されていますが、施主からいただいた(改修計画の基になった)新築時の図面と実態が異なっていた(新築時に図面通りの工事がされていなかった)ことによります。対象となる壁は今回の改修工事の対象とならない箇所であったため指摘を受けるまでは特に問題にしていませんでした。実際には対象の壁を耐力壁として扱わずに再計算を行い、耐震性能を満たしていることが確認されています。
「本来ないはずの柱を図面に書き加えて耐力壁として点数化したと女性が主張していた箇所については、壁に穴を開けて調べたところ柱が確認できたとし、女性は訴えが誤りだったと認めた。」
この内容に関しては当社の主張通り柱が存在したということですが、これも施主からいただいた新築時の構造図面を基に専門的な知見から柱があると判断して計画をしています。県建築士会の再調査結果でも同様の見解を得ていました。確かに当社としても実際に現物を調べてみないと柱の存在はわからないことではありますが、当初から柱がないと判断していた、施主から依頼を受けた建築士の構造に関する専門的な知識の有無に疑問を感じております。
「複数の建築士からは『甘く見積もっても評点は(基準を満たしたことを示す)1.0はない』『明らかな手抜き』などの見方を示しており、」とありますが、建築士である資格及び氏名を明らかにされたうえで県建築士会の再調査の結果に対して正式に異議申し立てをしていただければと思います。
また、記事内にある「報告書」というのは前述の県建築士会から徳島市に対して提出された再調査の報告書を指しており、当社が作成した報告書ではないことを付け加えておきます。
そもそも、耐震改修工事後に本来見えない部分(壁の中、床下など改修工事の対象ではない部分)に関して計画と異なる状態が見つかった場合、今回のように施主からいただいた新築時の図面を基に計画を立てたことに瑕疵があるとは考えておりません。
最後に、今回の工事に関して施主とは調停中であり、本来非公開であるはずの調停の情報がこれまで一方的に外部流出され、真実を見極めないまま当社社名入りの偏った論調の記事を掲載されている現状に強い憤りを感じております。
株式会社 亀井組
代表取締役 朝野佳伸